2.2 建学の精神「主師親」 目白大学・目白大学短期大学部は、ともに100年以上の歴史と伝統を持つ目白学園に併設されており、学校法人目白学園が設置する各学校は、いずれも同じ基本理念によって支えられています。それが、学園創立者・佐藤重遠先生が示された建学の精神「主師親」です。 これは、日蓮の著作『開目抄』の冒頭にある「夫れ一切衆生の尊敬すべき者三あり所謂主師親これなり」(すべての人が尊び敬うべきものが三つある。いわゆる主・師・親である)という一節に由来しています。『開目抄』の真意は「目を開くこと」、すなわち「迷妄を取り除いて真理に目覚めること」にあります。 かねてからこの『開目抄』に感銘していた佐藤重遠先生は、ご自身の学校創立時の理想を最も適切に伝える言葉として、その冒頭に記されている「主師親」を選び、これをもって目白学園の建学の精神と定められました。 この「主師親」は深遠な意味を含んだ語ですが、目白学園ではこの言葉を次のように解釈しています。 各教室に掲げられている「主師親」の3文字。佐藤重遠先生の岳父(夫人・佐藤フユ先生の父)であり、戦前に内務大臣、鉄道大臣、逓信大臣などを歴任した床次竹二郎氏が昭和7年(1932年)に揮毫したもので、原本は目白学園法人本部に保管されています。 「主」……国家・社会への献身的態度 良識ある日本人として国を愛し、国家・社会の誠実な成員としての責任感と連帯意識を養い、また公共奉仕の念を培い、やがて国際社会に生きる日本の力強い担い手に成長すること。 「師」……真理探究の熱意 自らを真理に向けて導いてくれる人に対して敬愛の念を持って接し、常に謙虚にものごとを学ぶ態度を養うこと。 「親」……人間尊重の精神 人が互いに慈しみ育む場である家庭を大切にし、家族愛、人間愛の尊さを理解し実践すること。 12
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